私が外為ジャパンの口座を開設したきっかけは当時行われていたキャンペーンに興味をひかれたからです。そのキャンペーンというのは口座を開設して一定の金額を口座に入金し、決められた回数取引をするとキャッシュバックがされるというキャンペーンでした。こういったキャンペーというのは外為ジャパンに限らず他のFX会社でも行われており、私はいくつものFX会社の口座を開設していきました。今思えば欲を出して色々な口座に軽い気持ちでお金を入れたことの失敗の原因があったと思います。
キャッシュバックで1万円をもらう目的で開いてみた口座に軽い気持ちでお金をを入れてみたらあっというまに負けて、２年間で合計４００万円近くを奪われるという悲惨な結果に陥りました。取引に追われるようになった私は連日の睡眠不足で仕事にも身が入らなくなり、社会での評価も大きく落とすことになりました。
FXで一番いけないのは「損を取り返そうとする」事だと思います。軍資金が無くなったら大人しく身を引くことが出来るかどうかが、失敗する人と成功する人を分けているといっても過言ではありません。
私が取引方法にしていたのはスイングトレードという、安く買って高く買うという取引の基本ともいえる方法でした。最初の頃はコツコツと手堅く儲けることを心掛けていたのですが、ある言葉に出会ったことにより私の取引は大きく変わっていくことになります。それはジョージ・ソロス氏の「市場は常に間違っている」という格言でした。この格言に出会った時私がひらめいたことは移動平均乖離率についての事でした。
移動平均乖離率とは1つの売買シグナルで、移動平均線からのどれだけ解離しているかを示すテクニカルな分析に使われます。移動平均乖離率のシグナルについて閃いた私は取引で連勝し、有頂天になっていました。気が大きくなり少しの失敗は気にする事もなくなりました。最初に投資していた十倍の金額を投資するようになった時にはもう手遅れでした。十倍の投資をするという事は、負けた時に失う資金も十倍になるのだという事に私は気がついていなかったのです。
連勝して得たお金は一瞬にして消えていきました。冷静さを欠いた私は最初の頃の「損を取り返そうとしない」とい姿勢をすっかり忘れてしまい結果的に大きな損失を被る事になったのです。
幸いな事にサラ金などでキャッシングをする前に正気を取り戻すことが出来たので借金地獄に陥る事はありませんでしたが、あのまま続けていたらと思うと恐ろしくなります。
今ではFXから足を洗っていますが、ハマると本当に恐ろしい事になるゲームだと思っています。これからFXをされる方には、「損を取り返そうとしない」という事を徹底して取引をしていただきたいです。